あわてんぼうの女王さま

yahoo!からはてなへ 女王さまの旅は続く

八時に

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今でこそ
 
小学生ですらスマホを持ち
 
スカイプでテレビ電話
 
携帯は家族も恋人も
 
通話料無料の時代ですが
 
ほんの30年前の日本は
 
親元離れて住んでた学生で
 
電話なんて持ってるのは
 
ほんの少数
 
サラリーマンの初任給が10万くらいの時代
 
電話債券ていうのがあって
 
それが10万だったか・・
 
それを購入しないと電話はひけなかった
 
電話を部屋に入れるための工事も必要だった
 
 
だから
 
電話はアパートの呼び出しか・・・
 
呼び出しというのは
 
大家さんか
 
電話の近くの部屋の住人が
 
ピンク電話(公衆電話みたいなもの)に出て
 
「000さん 電話ですよ~~」って叫ぶんです。
 
テレビだって白黒を持っている子がいたら
 
白黒のテレビなんて
 
今はないよね?
 
これ知ってるの
 
昭和30年代まで?
 
ま、 テレビのある
 
その部屋に見に行った
 
そんな時代
 
今は
 
パソコンが無ければ
 
履修登録もできない
 
携帯がなければ
 
友達ともつながれない
 
 
 
 
30年以上前
 
八時になると女王は
 
 
せっせと貯めた10円玉を持って
 
近所の公衆電話ボックスに向かいました。
 
 
八時になると長距離電話が安くなったから
 
 
そして
 
母と
 
とりとめのない話をするのです。
 
今日 初めて銀座に行ったとか
 
先週は、カレーを作りすぎて 友達を呼んで一緒に食べたとか
 
その友達というのはどこどこの出身で
 
すごく面白いの
 
そんな話をした
 
 
電話の上に十円玉を積み上げて
 
 
話しながら 片手で十円玉を入れて
 
十円玉は
 
話し声と共に
 
カチャカチャと落ちて
 
最後の一枚になると 
 
公衆電話は プ~~~って言うの
 
そして あわてて
 
「じゃ、もう十円ないから 切るね」
 
そして 電話ボックスの外で待っている人に
 
「お待たせしました」
 
そう言って 部屋に戻る
 
テレフォンカードなんて
 
それから何年も経って出てきて
 
 
 
 
八時には公衆電話の前に並ぶのが
 
あの頃は通常の光景
 
今は、公衆電話を探すのだって大変
 
 
 
でも
 
 
そんな時代のほうが
 
ずっと親子のつながりがあったような気がします。
 
 
そして
 
 
電話も手紙も書かなかった友達のところには
 
「親から電報が来た!!」
 
 
 
メールも 携帯もある時代
 
今の便利な時代のほうが
 
希薄な親子関係
 
便りのないのは 良い便り
 
そうかしら
 
便りが来たら 悪い知らせ
 
そうならないという 保障はない
 
 
 
追記
 
そういえば、アメリカに留学してたときに
モデルをやってた友達が一年ぶりに日本に帰ったら
「両親が離婚して パパに子供ができてた」って泣いてた
「ママも彼氏ができていて、もう帰るところがない」
ちゃんと伝えない両親もどうかと思うけどね。