あわてんぼうの女王さま

yahoo!からはてなへ 女王さまの旅は続く

母の入院 ジジイシ編

母は若い頃からとても健康で
 
朝から夜まで
 
すっと働き者でした。
 
病気なんてしたことありません。
 
母が寝ているのは
 
見たこともありませんでした。
 
ただ、
 
母は29歳の頃に、
 
 
誤診から大変な手術をしたことがあります。
 
 
盲腸だからと、気軽に入院したところ
 
盲腸ではなく
 
 
 
途中で麻酔がきれ
 
廊下で待つ私たちにまで
 
母の叫び声が聞こえてきました。
 
まだ幼かった私は
 
廊下で恐怖に震えたことをまだ覚えています。
 
 
麻酔が切れての手術
 
 
今なら ありえないことです。
 
 
 
 
 
 
それでも、一ヶ月の入院で回復し
 
その後は元気に過ごしていました。
 
 
50代後半から10年近く
 
父を献身的に介護し
 
見送り
 
さあ 悠々自適の生活かと思ったら
 
空の巣症候群とでも言いましょうか
 
世話をするべき人がいなくなり
 
寂しくてしようがないようです。
 
で、毎日のように行くのが
 
近所の医院です。
 
ココは老人のたまり場
 
元気なら来る
 
病気なら来れない
 
そんな医院です。
 
母は「なんだかお腹が痛くて」と訴えたところ
 
80代の医師の診断は
 
筋肉痛
 
母は「痛み止めの注射をしてもらうと
 
すごく元気になって 食欲もでてくるの
 
ありえないでしょ!!
 
どうして? 
 
何をしたら70のオババが筋肉痛になるのよ!!
 
腹筋でもしたの???
 
 
それでも、80ジジ医院に通いつめた母
 
ある日
 
「先生 
なんだか そのお薬合わないような気がしますの」
 
と 母が言った途端 
 
烈火のごとく怒り出した80ジジ医師
 
「ボクはね医師になって60年 毎日勉強をしてきているんだ!!
 
薬のことは あなたより詳しいんだ!!」
 
そう 大声で怒鳴ったんですって
 
 
 
ビックリした母
 
「申し訳ありません」
 
そう言って支払を済ませて 帰宅
 
そして その話をしながら 思い出して泣くんです。
 
翌日 80ジジ医院の看護師から電話があり
 
「先生も気にしていらっしゃるから また来てくださいね」
 
 
女王 「二度と行くな!!」と怒りました。
 
 
 
高齢者の運転は危険と言われていますが
 
高齢医師の診断は危険じゃないのでしょうか
 
 
 
でね、筋肉痛と診断されたんですけど
 
夜中にどうにもこうにも痛くて
 
救急に行ったら
 
「0000です。すぐに手術です」
 
そう言われたんです。
 
 
そして 入院して、手術になったのが
 
楽しみにしていた 
 
文男の入学式の一週間前のことでした。
 
続く